国際宇宙ステーションで実施した研究プロジェクトの成果がNASAのAnnual highlightsに選定されました。
国際宇宙ステーションで実施した研究プロジェクトの成果がNASAのAnnual highlightsに選定されました。
JAXAや慶応大らと共同で実施した国際宇宙ステーション(ISS)でのミッション「惑星表面の柔軟地盤の重力依存性調査: Hourglass」の成果が,NASAのAnnual Highlightsに選定されました。本ミッションは,様々な天体の重力環境を人工的に再現し,粉粒体の流動特性を測定・分析したものです(一番最後の項目)。NASAの報告書では,2023年度に出版された300を超える論文リスト,ISSの活用で得られた最新の科学的発見の概要が紹介されており,その中で特に優れた成果を修めたものとして本研究が選定されています。
NASAのHP:
2023 Annual Highlights of Results from the International Space Station
(和訳)ISSからの結果に関する2023年の年次ハイライトが公開された。この新版には、書誌学的分析、2023年度に文書化されたすべての論文リスト、ISSで実施された調査から得られた最新の科学的発見の概要が含まれている。これらの調査は、科学と技術、そして教育の発展のためNASAとすべての国際パートナー(CSA、ESA、JAXA、Roscosmos)によって後援されているものである。これらの新しい査読付き論文には、宇宙の商業化を促進し、人類に利益をもたらす洞察が含まれている。 ISSの運用期間中に、5,000人以上の研究者から4,000を超える科学論文が収集された。2022年10月1日から2023年9月30日までに300件を超える論文が報告され、そのほとんどは発表および配布前に厳格な科学的レビューを受けた。2010年以来、これらの論文の引用効果は国内および世界基準を上回っていることが示されている。これは、ISSでの科学実験を通して、世界中の研究者がさらに探究できる画期的な結果を生み出し続けていることを示している。
今回の新版に示された調査結果には次のようなものがある。
* 宇宙粒子の測定の改善(イタリア宇宙機関)
* 生理学的変化を検出するための新しい超音波技術(CSA)
* 脳活動における協調機能の深い理解(ESA)
* より優れた半導体材料の開発(NASA)
* 組織リモデリングの改善のための結合組織に対する宇宙飛行の影響(ROSCOSMOS)
* よりよい宇宙船設計のための粒状物質の挙動の理解(JAXA)
PDF版:
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